府中のケヤキ並木保護計画 市、100年後見通し間伐、植樹

 馬場大門並木
府中市は、市のシンボル「馬場大門けやき並木」を保護していくための長期計画を初めて作成した。枯れた木の伐採や間伐を進め、将来的には一部区間の歩行者専用道路(遊歩道)化を目指すとしている。5月中旬から、本格的な準備に入る予定だ。
  計画によると、3年後、9年後、18年後、100年後の4段階に分け、それぞれの時期に見合った目標を設定している。市は新年度予算に調査費として518万円を計上した。
  ケヤキは、1950年代に急ピッチで進んだ道路舗装や建築物の高層化、排ガスなどの影響を受け、傷みが年々ひどくなっている。
  15年ほど前にはケヤキの周りを石垣で囲い、栄養剤を注入するなどしたものの、あとはケヤキの成長を妨げる雑木を撤去したり、下草を刈り取ったりするぐらいだったという。
  今回は、少なくとも樹齢50年以上の古木を守りながらも、並木通りにふさわしいよう、枯れたり、途中で折れたりした樹木を伐採し、木と木の間も適正化するため、間伐を進めていく。さらに、将来植える若い樹木を育て、土壌改良などにも取り組む。
  また、市民意識の向上を図るため、市民をメンバーとする「けやき並木保存会」(仮称)を設立し、並木を小中学校での教材に活用するなど、全市的な動きに持っていく。
  さらに、並木通りを会場にしたシンポジウムやイベントなどを定期的に開き、ケヤキ保存の大切さと景観の素晴らしさを後世に伝えていくとしている。
  並木通りは一時期、土日曜のみ歩行者天国になっていたが、交通渋滞を招くなどの理由から取りやめになった経緯がある。今回、改めて検討していく。
  市は昨年3月、「けやき並木保存管理計画策定委員会」(委員長=福嶋司・東京農工大教授)から受けた提言をもとに計画を策定した。具体的には、並木を所有する大国魂神社側と協議しながら決めていく。

  〈馬場大門けやき並木〉
  「馬場大門ノ欅並木(欅数六十本)」として、1924年(大正13年)に国の天然記念物に指定された。大国魂神社から都立農業高校前までの都道の南北約600メートルの両側にケヤキ約150本が植えられている。

写真=甲州街道をまたいで南北に連なる「けやき並木」(16日、府中市で)

   
 (4/18・読売新聞多摩版記事より転載 )