よみがえれ桜 都、奥多摩湖周辺で取り組み

 かつて“一目1万本”と呼ばれた奥多摩湖(小河内ダム、奥多摩町)周辺の桜の名所。しかし、植樹後50年以上が過ぎ、病虫害などのために枯れて本数が3分の1ほどに激減した。往時の姿をよみがえらせようと、管理している都水道局は今年度から再生に取り組む。

  これらの桜は、ダム建設に伴い、建設資材の岩石を採取した山に自然を取り戻す目的で1952〜57年に植えられたもの。水源林となっているダム北側の通称大麦代(しろ)にある斜面約10ヘクタールにソメイヨシノとヤマザクラ計約8000本、ダム北側の国道沿いにもソメイヨシノ2100本を数えた。

  ところが、十数年前から枯れる現象が出始め、07年度に実態調査したところ、枯れずに育っていたのは大麦代で1255本、国道沿いで1544本。また、ダム南側の散策路沿いで、ヤマザクラ500本が自生していた。合わせて3300本ほどしかなかった。枝が密生し、葉ばかりが茂る症状を示すテングス病や、野鳥による食害、つる科植物が巻き付く圧迫などが原因とされている。
 
危機的状況を受けて、計画では今年度から5年ほどかけて、枯死した枝を伐採したり、つるを除去したりするとともに、約1000本を植樹したいとしている。

 

写真=花がまばらに咲いている大麦代の斜面(11日、奥多摩町原で)

   
 (4/15・読売新聞多摩版記事より転載 )