チョウの不思議観察 においなどで求愛や仲間見分け

 におい、模様で求愛や仲間見分け 


  においや模様で仲間を見分け、求愛するチョウの不思議――。日野市の多摩動物公園で15日に開かれた多摩さくら百年物語フォーラムによる遊学塾「昆虫の不思議」で、54人の参加者がチョウの観察などを通し、昆虫の不思議さを学んだ。
  同動物公園内にある昆虫生態園は、温室に舞うチョウを通年で間近に観察できるのが売り物。参加者は動物解説員の岩淵けい子さん(55)の案内で、チョウが交尾したり、花のミツを吸ったりする様子などを観察した。
  岩淵さんは「オオゴマダラの雄はフェロモンを出して雌を誘います。雄のプロポーズに対し、『いいわよ』という時には雌は羽根を閉じます」とチョウの求愛について説明。また、求愛のために雄のオオゴマダラが黄色い「ヘアペンシル」と呼ばれるおしりの部分からにおいを出す瞬間を見ると、参加者から驚きの声があがった。チョウの模様が描かれた紙の模型を振って、チョウが模様で仲間を判別することを確かめる“実験”も行い、参加者全員で模型を振ると瞬く間にチョウが集まっていた。
  その後、国内では同園だけに展示されているというハキリアリも観察。中南米に分布するハキリアリは名前の通り、葉を切って巣に運ぶ。岩淵さんは、運び込んだ葉を腐らせてキノコを“栽培”し幼虫のエサにする生態を説明し、葉を運んだり刻んだりしているアリの様子を参加者はじっと見つめていた。
  町田市小山ヶ丘から参加した高橋康太君(8)は「チョウが卵を産むところや、休んでいるところを見られてよかった」と笑顔を見せ、父の康浩さん(36)は「私もチョウの生態について知らなかったので、ためになった」と話していた。参加者は同動物公園教育普及係の唐沢瑞樹さん(37)から、動物園の楽しみ方についての説明も受けた。唐沢さんは「単に動物を見るだけでなく、それぞれの生態についても考えながら見てもらえれば」と呼びかけた。

 

   
 (12/18・読売新聞多摩版記事より転載 )