奥多摩で林業の「今」学ぶ スギ林で遊学塾

 「多摩さくら百年物語フォーラム」の遊学塾「林業を知り 森の未来を考える」が8日、奥多摩町古里地区で行われた。28人が参加し、林業の衰退とともに森林育成や管理が難しくなっている現状や管理手法について学んだ。

 参加者はJR青梅線古里駅に集合後、スギ林に入り、同町で山仕事の技術を次代へ伝える活動を行っている「新島林業塾」主宰の新島敏行さん(73)=奥多摩町小丹波=と林業家の原島秀雄さん(68)=同所=から、林業の現状について説明を聞いたり、間伐の実演を見たりした。

 

 原島さんは自身が所有するスギ林で、後継者難などに苦しむ一方で地球環境保全に役立っている林業の役割を説明。「森林は地球温暖化抑制などの点で役立っており、環境財として、みなさんにも保護に協力してもらいたい」と語りかけた。また、木が根から水分を吸い上げる「揚水音」を聴診器を幹に当てて聴く体験もした。

新島さんはスギ間伐の実演を行った後、自ら提唱している「新島式立ち枯らし方法」について説明した。この方法は間伐の代わりにスギの根から約1メートルの樹皮をはぎ取ってスギを枯らすのが特徴。新島さんは「間伐より簡単で、中学生でもできる」と容易さを説明。参加者は整然と整ったスギ林を前に、感心した様子で聴き入っていた。

   
 (10/9・読売新聞多摩版記事より転載 )