2004.05.10

 

東北公益文科大学の小松学長が記念講演  「原点は思いやり」

フォーラム設立総会に続いて開かれた記念講演会(読売新聞八王子支局、立川支局主催)では、フォーラム副会長で東北公益文科大学(山形県酒田市)の小松隆二学長が、「21世紀を救うキーワードは公益」をテーマに話し、会場に詰めかけた市民ら約200人が熱心に耳を傾けました。
小松学長はまず、約400年前に山形県の庄内平野に造られ、今なお水田を潤し続ける用水路や堰(せき)を例に挙げ、「自分の利益だけを考えるのではなく、みんなで地域のことを考えることが社会全体に役立つ」と公益の基本的な考え方を説明。また、公益の原点は他人への思いやりであり、無償の行為をたたえた「鶴の恩返し」などの民話が各地で語り継がれてきたように、日本人には公益を大事にする土壌がある――と強調しました。

 そして、その後の公益の歴史について触れ、「明治以降の篤志家などがトンネル開発などの公益活動に取り組み、地域に貢献してきた。ただ、戦後、国や自治体が篤志家などに代わって、公益にかかわる事業を展開するようになり、公益という言葉は一般になじみが薄くなった」と述べました。
 最後に、街路にコブシを植樹した同県白鷹町の取り組みなど最近の事例を取り上げながら、各地で市民参加型の街づくりが活発化しつつあることを紹介。「多摩さくら百年物語」は、その流れに沿った夢のある計画だとして、「孫、ひ孫の代につなげられる大きな夢にしよう」と会場に呼びかけました。